ひらり きらり 暁を踊る。
突然だった。
岩本担から『明日18:30から若葉で舞台挨拶ライブビュ付きの滝沢歌舞伎あるんだけど興味あったりしませんか??(原文まま一部省略)』
という連絡が入った。
体調が優れない自分の代わりに代打で購入済みの舞台挨拶のライビュ付きの滝沢歌舞伎ZEROを観に行ってほしいとのお願いだった。
先日、向井担から "最寄り映画館の舞台挨拶のライビュ付チケまだあるから良ければぜひ!"と言われ席を見たら空いてる座席が前の方過ぎて見にくそうだからと諦めたところだった。 ちょうど仕事も休みだし、観に行きたいと思っていたけどどこか行くのをためらっていた部分もあったので二つ返事で「行く」と返事をしてチケットを譲ってもらった。
正直なところ、私の"滝沢歌舞伎"に対する予備知識は殆どなかった。
"正門くんが過去に出たことのある舞台"
“タッキーの魅せるジャニーズのエンターテイメント”
"以前、大型音楽番組でやってたタッキー演出のJrのパフォーマンスを見て『ひらりと桜』の曲が好き"
ぐらいの感覚だった。
2018年の滝沢歌舞伎のDVDは正門くん見たさに買ったが特典映像だけ観て、全く本編は観ていなかったので初めて滝沢歌舞伎を観た。
終わってからしばらく動けなかった。
こんな感覚は久しぶりだった。『ひらりと桜』で落ちてくる大量の桜びらを浴びたような感覚だった。
エンドロールが終わってすぐにスタンディングオベーションをしたい気持ちをぐっとこらえて映画館の座席に座ったまま頭の中で今 浴びた内容を整理しようとしても興奮でうまくまとまらなかった。帰宅してもなおアドレナリンが出まくっているのは容易に分かった。
自分的な解釈と 好きだったポイントを忘れないうちにメモしたいので はてブロを更新することにした。
記憶にある限り、印象に残っている部分を断片的に書いていくので全ては書けないので悪しからず。
(⚠衝撃がデカすぎた感覚を伝えるためにちょっとドキュメンタリー風に書いてみてるけどこれ以降は口調定まらないかもしれない。)
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✱ひらりと桜
まさか 初っ端からこれとは思わなかった。
滝沢歌舞伎ZEROのイメージはやっぱり『ひらりと桜』だったのでてっきり最後にやるもんだと思ってた。
桃色の半透明の大ぶりの袖が踊るたびに揺れて広がる。
すごくきれいだった。映画館の大画面も相まって大迫力だった。
「大好きな曲が観られたし、これでもう満足だな」とかおもってた自分を殴りたい。
ここから先、衝撃のオンパレードやぞ。
✱九剣士
ここに関しては個人的にひとりひとりにキャラクター設定が浮かんで(自分の中で)ストーリーが出来上がってしまったので温かい気持ちで読んでほしい。
"9人はとある道場で鍛錬を重ねる剣士で 突然現れた悪と戦うことになった"という設定で
じーこ
この物語の主人公。 小さいときは全く剣も振れず弱かったが仲間との鍛錬で一流の剣士になった。突然現れた悪党と戦うことになり先陣を切って挑んでいく。
舘様
規律に厳しい兄弟子。所作や立ち振る舞いが美しく剣の振り方にも美しさがにじみ出ているが 感情が表に出ると剣の振り方、立ち振る舞いも荒々しく変わる。
ラウ
どこから来たかわからない異国人。剣の所作はなってないが、強い。所作どうこうではなく本能で立ち回るタイプの剣士。
めめ
道場破りで来たは良いがあっけなく負け、そのまま道場に弟子入りをして剣術を磨いている。ラウールとは真逆で頭で動くタイプの剣士。努力型。
めめラウは ニューカマー的な立ち位置。
しょっぴー
群れることを嫌う一匹狼…に見られがちだが重度の人見知りなのと疑り深い性格が相まってそういう印象を持たれがちなだけ。
気心が知れると思ったことはすべて口に出すタイプ。
ふっか
強い相手を見つけては手合わせして、売られた喧嘩は全部買う。そして倒れた相手を見て快感を覚えてるタイプ。裏切られたら容赦しないし手加減を知らない。
さくま
この道場唯一の二刀流剣士。一本の刀だと立ち回りに無駄が出てしまうため師範がもう一本刀をもたせたところ才能が開花。別の道場の奴らはそのことを所詮、飛び道具と笑うが結局さくまのほうが強いので実力で言い負かす。
照くん
師範代お墨付きの兄弟子 めちゃくちゃ仲間思い。戦ってる最中もまわりをよく見て常に警戒してる。
斬って倒すよりいかに斬らずに勝つかということに重きを置いてる。無駄な血は流したくないタイプ。
阿部ちゃん
9人がいる道場のひとり息子。勉強の方に興味があり剣術の方はからっきしダメ、と見せかけてめちゃくちゃ強い。本当は強いことは岩本しか知らない。
「継ぐとか、そんなめんどいこと御免」と言っていて
道場の跡取りとして生きることを嫌って淡々と生きているが実は道場は安心できる場所でそんな場所を荒らされたことに腸が煮えくり返っている。怒らせたら一番怖いタイプ。
どう………?(聞くな)
ここだけで映画1本撮れそうじゃない…?
ここではさくまが二刀流なの解釈の一致すぎて「さくまが二刀流なの分かる〜〜私がタッキーでも二本刀もたせるのは 確実にさくま〜〜〜」って声に出していそうになった。
阿部ちゃんの最後の舌打ち?ゾクッとして 終わったあと気持ちが次のパートに追いつくまで時間がかかった。
自分的にもうここまでで3000円の元は取ったくらいの感覚で 殺陣のシーンまでを観ただけで"もう一回観たい"と思った。それくらい、良かった。
✱あべふかwithラウール(表記の仕方)
エモさ120%の映像。
この曲好き。
最近阿部ちゃんがどんどん綺麗になってて気がついたら目で追ってしまう。
✱組曲(?)
最後の水に打たれながら息を切らす男ってクるね。(おい)
もがいて、苦しんで 何かを掴み取ろうとするそんな気迫を感じた。
✱五条大橋
いつもふざけてるさくまが黒の衣装をビシッと決めてストーリーテラーを務めるなんてギャップが刺さる。
強い男弁慶を照くんがやってるのもわかる。
でも、女に扮してる人の顔が一向に映らない。大男を翻弄する動きができるなんて誰がやってるんだろか…
橋に腰掛け、足を組み淡々と語るさくまがかっこいいなぁ〜と思っていたあと最後のシーンで言葉を失った。(映画だからひとりで喋ってるわけではなかったが)
顔が見えなかった人の正体はさくまだった。トリハダが止まらなかった。ストーリーテラーの時点で候補から除外していたからだ。
心のどこかで"映画"ということを忘れて観ていた節があった。
映画だからできる 見せ方をされて まさに一本とられた。と思った瞬間だった。
✱Make It Hot/Crazy F-L-A-S-H Beat/Black Gold
オリ曲ゾーン。
Make~、Crazy~はもともと好きな曲で普通に楽しんでパフォーマンスみてたんだけどBlack Goldは初めましてで演出がめちゃくちゃ好きだった。
代わる代わるメンバーがパートを歌い最後に全員で魅せるのが画としてすごかった。
あと、やっぱり私は 一発でどこにいるかわかるさくまのダンスが好きです。
見てて気持ちがいい。一緒に体を揺らしたくなる。
✱女形 あべさく
舞台挨拶で阿部ちゃんが女形をやったと聞いたとき ニヤニヤが止まらなかった。何を隠そう自分は“女装大好きオタク”なのだ。
厳密に言うと女形と女装は同じ様で違うものなのかもしれないが、私は男性が“男らしさ”を隠しながら動いている、動こうとしているその様が好きなのだ。
しかも かわいい 、美しいひとがやるなら尚更。
そしてわたし的好きなコンビ第一位 あべさくが女形となればもう 興奮しかしない。
このセクションでも設定が思い浮かんでしまったのでどうぞ。
阿部ちゃん
いいところの長女。才色兼備で嫁にほしい!という男は後を絶たない。父親が仕事でお世話になってる権力者から"息子の嫁に阿部ちゃんをくれ"と言われ政略結婚。
最初は乗り気じゃなかったけど 相手もいい人だし今は幸せに暮らしている。
めめ
権力者のひとり息子。実は前々から阿部ちゃんが好きだったが奥手な性格もありなかなかアプローチできなかった。それを知った父親(権力者)がうまいこと結婚まで持っていった。
政略結婚ということに 負い目を感じているが阿部ちゃんが幸せに暮らせていると言ってくれるので良しとしている
さくま
いいところの次女。姉(阿部ちゃん)に比べて元気が有り余ってる系のおてんば娘。庭の木によじ登って虫とか取ってきてお世話係におこられるタイプ。
距離を、置こうとしたしょっぴーに対して「私をおいてどこか行かないでね?」と無自覚に引き止める。“無自覚”(ここ重要)
しょっぴー(だったよね…?)
さくまのお世話係。小さい頃からさくまの面倒を見ているがゆえ、愛が止まらない。お世話係の自分と、いいところの次女のお付き合いが許されるわけないと思い、距離を置こうとしたがさくまのひとことで何がなんでも一生そばに居ようと決心する。
、、、、、、どう?(だから聞くな)
タッキーが表舞台から去った滝沢歌舞伎と 舞台の演目を重ねてしまうんだから 「上手いことやってんなぁ!」と関心しかなかった。
ここではめめこじラウは悪役。
この悪役が素晴らしく良い。特に、めめこじ。
いつも感情が顔に出やすいじーこが 無表情で冷酷、冷静沈着で物事をよく見ているめめが欲望のままに動く。
この普段の姿との乖離がハマりすぎてて怖いくらいだった。もっと向井康二にお芝居のお仕事を…と思ったくらい。
阿部ちゃん、可愛すぎるんだよ。なんだよ人間じゃなくてもあざといのかよ。やめてくれ。好きになっちまうじゃねぇか。
ここだけの話なんだけど、団子屋のシーン
湊くんの衣装が可愛かった…なんか 呉服店のポンコツ跡取りみたいな感じ。(伝われ)
基担(冒頭に出てきた向井担)から“ここの基くんの服装がめちゃくちゃかわいくて好き。”と言われてたので基くんもちゃんと見た。たしかにかわいい。頭につけてるタオル…?リボン…?がまたいい位置にある。
IMPACTors のみんなの設定もチラチラ思いついてはいるんだけど全員分は考えられてないから また思いついたらどこかで 書きたい。(すぐ設定作ろうとするな)
それと、金さん、銀さんのあのパートは何を見せられてたの…?
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わたし的に 滝沢歌舞伎ZERO 2020 The Movieは公演を通して春夏秋冬を表現しているのでは…?と映画を見ながら思っていた。
満開の花が舞う 「ひらりと桜」希望に満ち溢れたと思った矢先、My Friendの 舘様が落ちるところで何か大切なものを失い、暗雲が立ち込めてもがく梅雨は組曲、それを振り払おうと全力で挑む腹筋太鼓は夏。
それもうまく行かず、苦しさと寂しさ、虚しさを表し、そこからの脱却を試みる鼠小僧次郎吉パートは秋、冬。
もしくはこの未曽有の感染症に対する虚しさ、絶望から"どうにか光を見つけたい"、"みんなを照らす光になりたい"という気持ちの表現の一つなのかもしれない。
滝沢歌舞伎、上手いことまとめてるなぁ〜、公演の中で春夏秋冬なのかもなぁ…とエンドロールを眺めながら 自分なりに解釈をしていた
が、そんな自分の浅い考えも一瞬でどうでも良くなった。
エンドロールが終わった途端、もう一度「ひらりと桜」が流れたのだ。
しかも、桜を連想させる桃色の衣装ではなく、青い衣装で。
目を疑った。桃色の桜吹雪の中で舞踊る、春の歌という概念が打ち砕かれたからだ。
青い紙吹雪のなかで舞う彼らは 透き通る水の中を泳ぐ泡のようだった。すっきりと晴れた空と たくましくのびる青々しい草花が周りに見えたような気がした。
一瞬のうちに『ひらりと桜』は春の歌から初夏の歌のように変化したのだ。
想像の2個、3個上を行く ジャニーズのエンターテイメントを浴びせられた内容の濃い139分だった。
“自担”は出ていないのにこんなにも強く『もう一回観たい』と思わせる作品だとは思ってもいなかった。
ジャニーズのエンターテイメントが好きな人には何か刺さるものがある作品だと思う。
気になっている、観る事を迷っている人にはぜひともおすすめしたい。
"映画"に3000円…と思うかもしれないがこれは単なる映画ではない。 エンターテイメントショーと言う方が合っている。
舞台と映画が 7:3くらいで混ざりあったエンターテイメントショー。これは一見の価値あり。自分は 「なんで もっと早く観に行かなかったんだ」と後悔さえしている。
さて、2回目はいつ観に行こうか。
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